「ぴよぴよリサイクル」に新しい風が吹き込み始める
アルバイトさんを迎える準備を進めるひよこ社長の元へ、みらい先生から連絡が届いた

「もうすぐスタッフさんも来ることだし“労働保険”について考えていきましょう」
「ろうどうほけん? あ、社員さんがケガとかしたときの…?
うちは小さい店だし、そんなに大げさな話じゃ…」

みらい先生はすぐに首を横に振る

「規模は関係ありません
従業員を1人でも雇った瞬間から、労災保険の加入は義務です」
ひよこ社長の目がまん丸になる
1. 労働保険=「労災保険」+「雇用保険」
まずは全体像から
みらい先生がメモにサッと書く
労働保険 = 労災保険(会社負担) + 雇用保険(会社・労働者で負担)

「今日は“労災保険”、次回は“雇用保険”についてお話ししましょう
内容が多いので分けたほうが理解しやすいです」
2. 労災保険とは?|すべての労働者を守る補償制度
「労災」と聞くと建設現場のイメージが強い
でも実際には——
ハサミで指を切った
床で滑って転んだ
重い商品を運んで背中を痛めた
レジ締め後に帰宅途中で事故に遭った
こうした事故はどこの店でも起きる

「だからこそ、全国どの業種でも加入が義務なんです
“小さい店だから関係ない”は通用しません」
✔ 労災保険は全額会社負担
これは大きなポイント
従業員の給与からは一切天引きしない
3. 労災保険で受けられる主な給付(業務災害/通勤災害)

「名称は“業務災害”と“通勤災害”で少し違いますが、給付内容はほとんど共通です」
- 業務災害 →「○○補償給付」
- 通勤災害 →「○○給付」(“補償”の文字が付かない)
ただし、中身(医療・休業・障害・遺族など)はほぼ同じです
📌 主な給付一覧(名称の違いと内容だけサッと押さえればOK)
| 業務災害(業務中のケガ等) | 通勤災害(通勤中のケガ等) | 内容 |
|---|---|---|
| 療養補償給付 | 療養給付 | 医療費が労災扱いになり、原則無料 |
| 休業補償給付 | 休業給付 | 休業4日目から賃金の約8割が支給 |
| 障害補償給付 | 障害給付 | 障害が残った場合に支給 |
| 遺族補償給付 | 遺族給付 | 労災死亡時に遺族へ給付 |
| 葬祭料 | 葬祭給付 | 葬儀費用に対する給付 |
「通勤中も労災なの!?
じゃあ『帰りに自転車で転んだ』でも…?」


「はい、要件はありますが、通勤経路で起きた事故は原則対象です
想像以上に“守ってくれる範囲が広い”んですよ」
「名前は違うけど、やってくれることはほぼ同じなんだな」


「その理解でOKです
労災は“業務でも通勤でもケガ等をすれば使える制度”という認識で大丈夫ですよ」
4. 対象になるのはどんな人?
みらい先生が指を折りながら説明する
- 正社員
- パート
- アルバイト
- 週1勤務の短時間労働者
- 学生アルバイト

「“働く対価として賃金を受け取る人”は基本すべて対象です。
つまりスタッフ全員対象ということですね。社長以外は…」
「なんだ、社長はもらえないのか…
不公平だな」


「社長が労災に入れる制度もありますが、それはまた詳しく説明します」
5. よくある誤解
❌ 「ケガしても健康保険で治療できるでしょ」
→ できません
業務中や通勤中のケガは健康保険ではなく労災保険を使うのが原則
❌ 「アルバイトは1人だから加入しなくていいよね?」
→ ダメ
従業員が1人でもいたら加入義務あり
❌ 「小さな店だから省略できるはず」
→ ダメ
規模は関係なし
6. ひよこ社長の実感
ここまで聞いたひよこ社長
腕を組みながらボソッとつぶやく
「スタッフがケガしたら、病院代だけじゃすまないんだな…
事業主として守らないといけない責任って大きい…」


「そうなんです
労災保険は“もしものときに従業員を守る”だけでなく
会社自身を守るための制度でもあります」
7. 会社としての手続きはまたの機会に
ひと通り説明を受けたところで、みらい先生が資料を閉じた

「では次回は“雇用保険”について
そのあと“労災保険の具体的な手続き”を進めましょう」
「おお…いよいよ事業主っぽくなってきたぞ!」

参考リンク
最新の情報は厚生労働省などの案内を必ずご確認ください
厚生労働省:労災保険制度の概要
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000147313.html
当ブログは社会保険労務士監修のもと、一部AIによって執筆・構成されています
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